試験を受けてきましたが、結果は不合格でした。格好わるい。だんまりでもよかったけど、この試験の情報があまりなかったので、屍をひとつ晒しておいても参考になるかなぁと思ったので記事にしました。
700点が合格ラインの619点。多少惜しい結果でしたが、わりと納得感あったのと、試験を受けた感触からすると、思ったより得点できたなぁ、という感じです。
敗因は、はっきりしていて Microsoft 365 で利用していないサービスが多すぎて、そのサービスの実際の使い方を確認していなかったことかと。どのあたりがダメだったのか、記録と共有をしておきたいと思います。
見ての通り、得点傾向としては、セキュリティとコンプライアンスの理解が全然足りなくて、他の内容は目安だと合格点に達している状態でした。(情報セキュリティマネジメントの資格あるのにダメという)
試験は、どの分布も7割を超えている+全体で700点で合格。どっかが欠けているとダメってのがポイントで、そこに引っかかった形だと思います。(なお、リトライする予定はありません)
受験前の下地
- AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals 合格済
- Microsoft 365 は Office 365 よりの Teams 周辺サービスだけ知ってる
- Exchange Online はわかりそう、利用もちょっとあり
- 多人数向けのサービスプランとかは知らない
- セキュリティ系のサービスは使ったことないもののほうが多かった
- コンプライアンスの確認は一番理解に乏しかった
受験のきっかけは Microsoft Ignite に参加していたため無料の受験パスに残りがあって、テストセンター付近に行く別の用事ができたので、抱き合わせでテストを受験しにいった次第です。所要時間は30分くらい。
テスト前は、寝る前に1時間前後の勉強を1週間ほどして受験をした感じです。最近テレワークを利用する機会が増えていたので、この分野の興味がすこし強くなったのを機会に受験してみるかなくらいの感じでした。
試験を受けたあとは「Microsoft Learn を中心に勉強を進めたけど、思ったよりも具体的な内容が問われていたなぁ」という感じで、詳細情報に挙がっているような Microsoft Docs のほうをもっと読み込むべきだったのと、実際に使ってみる経験が足りてなさ過ぎて、実際のスキル不足からダメだったな、という印象です。
試験範囲
ちょうど試験うける前のあたりで内容が書き変わっていたのに気づきました。
試験内容はほとんど違いがないのですが understand の表記だったのが、describe になっています。理解しているかどうかよりも、説明できるくらいわかっているか、という感じになったのかもしれません。
たしかに具体的な内容が問われているな、と感じた例(雰囲気)を挙げておくと、
Microsoft Learn だとこれくらいの難易度なんですよね。演習を読んでくればちゃんとわかる。実際の問題に近い雰囲気の問題を作ってみるとこんな感じ。
例題
あなたは Microsoft 365 の管理者をしています。自社のオフィスにいる従業員全員のコンピューターに Office 365 を導入し、それを管理できる必要があります。管理できない手法はどれでしょうか。
- 1:System Center Operations Manager (SCOM)
- 2:System Center Configuration Manager (SCCM)
- 3:インストーラーによるインストール
- 4:Microsoft Intune
この答えは 13
ですね。具体性が増して、難易度があがる印象さえ伝わればいいかな。注意したほうがよいと思うのは、4つの選択肢から1つを選ぶ問題ばかりではなくて、複数のチェックボックスを選択、複数のコンボボックス(問題)にそれぞれ正解を選択していく形式、実際の操作画面から答えにあたる部分を選択する形式など、出題パターンに幅があったのも印象的でした。
個人的にお手上げだったのは、(実際の問題ではないですよ)Microsoft Intune の画面のどれをどう操作すれば、どういったことができますか、Microsoft トラストセンターのどこをどう操作すれば、どういった情報が確認できますか、というような感じでやっぱり具体的・実際的なやつです。使ったことがなかったり、気にしていない機能だったりすると「?」しかなかったです。
とくに、コンプライアンス関係はよく確認するようなものでもなかったので、改めて問われると「ダメだこりゃ」って感じで爆散していたと思います。
受験前にしたこと(自習編)
無料でできる範囲だと、以下の Microsoft Learn くらいしか選択がありません。
しかたないので、ここに出てくる用語はメモして、使ったことがないものは動画で雰囲気を掴んでおく、といった学習でした。
Microsoft Learn だけで(中心で)合格できるのかな? という下心もあったとおもいます。これだけで合格できるなら、他のもトライしやすくなるので。
実際は、Microsoft Learn だけだとかなり難しいな、と思いました。Microsoft Learn は参考書でいえば「はじめに」の部分です。あとの本編の部分がごっそり抜けていそう。
自習で試験にトライされる方は、参考書「Exam Ref MS-900 Microsoft 365 Fundamentals」を読んだほうがいいかも、とオススメしておきます。使ったことが無い機能の分野が得点できないと難しそうだなと思いました。(というか、有料じゃないとテストできない機能もあって、そこは面倒な試験だと思います)
チェックした動画
Microsoft Learn の中や、リンク先で紹介されている Micorosoft がアップロードしている説明動画は、わりと参考になったし、テストを受けるところでも重要なところがあると思いました。実際の画面と使ってる雰囲気の理解に欠かせないところがあります。
実際の操作画面に関する理解も重要という意味です。
Microsoft 365 の中心的なサービスと機能の概要
Microsoft 365 のチームワークの概要
Microsoft 365 でモダン デスクトップに移動する
Microsoft 365 の統合エンドポイント管理の概要
de:code 2020
失敗だったなぁ、と思ったのは試験のすぐあとに「Microsoft de:code 2020」があったこと。これを聞いてから受験しておけばセキュリティ・コンプライアンスは何点か加点できたなぁと思います。
自作の資料
せっかく書いたので一応公開。そんなに外れた内容にはなっていないと思っていますがどうかな。(試験後、気になったことを加筆もしています)
内容に間違いなどがあったらごめんなさい。
やってよかったこと
思ったよりも Windows 10 の機能フォローがあって、少ない学習コストのわりに実用面でもメリットがあったかと。
展開リングの考え方とか、表にすると考えが整理されて好き。
リング名 | Microsoft Channel | 機能の更新プログラムの延期 | 品質の更新プログラムの延期 | 説明 |
---|---|---|---|---|
プレビュー | Windows Insider Program | いいえ | いいえ | 生産性に影響を与えずにプレリリースビルドをテストできるデバイスの小さなグループ。 |
テスト | 半期チャネル | いいえ | いいえ | デバイスの大部分に展開する前に、更新プログラムをテストするデバイスの別のグループ。 |
組織 | 半期チャネル | 120 日間 | 7~14 日間 | ほとんどのユーザー。 展開する前に、延期期間を使用して更新プログラムを徹底的にテストしたかどうかを確認します。問題が発生した場合、更新プログラムが一時停止することがあります。 |
基幹業務 | 半期チャネル | 180 日間 | 30 日間 | ミッションクリティカルで、他のすべてのデバイスが正常に更新された場合にのみ更新するデバイス。 |
LTSC | 長期サービス チャネル | 該当なし | 該当なし | 半期チャネルを使用できない分離したデバイス。 |
感想
久しぶりに試験を受けてダメな結果になってがっかりしたけど、自分なりに失敗を通してダメだった部分を de:code などで再学習したりしました。こういうのは、意識高い系みたいな感想になりやすくてあんまり好きじゃないんだけど、ビル・ゲイツの言葉は好きです。
It’s fine to celebrate success, but it is more important to heed the lessons of failure.
すこし苦い気持ちになったりもしたけど、学びましょうということで。
参考
- Microsoft Learn - Microsoft 365 基礎
- Microsoft Ignite および Microsoft Ignite The Tour: 無料認定試験のオファー
- 認定資格および試験を見る
Exam Ref MS-900 Microsoft 365 Fundamentals
- 作者:Zacker, Craig
- 発売日: 2020/02/18
- メディア: ペーパーバック