sh1’s diary

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ブルーライトカット眼鏡について一次資料を確認した、まとめ

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ブルーライトカット眼鏡

ブルーライトカット」の記事について(個人的に)調べたことをまとめた記事です。

今日、話題になっている根拠のもとは日本眼科医会の「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」がスタートみたいです。

なんで、意見書の参考文献(一次資料)をひとつずつ読んでいった内容をメモしています。

(かつて)ブルーライトカット推奨だった理由と、それ意味ないじゃんという話

一応、昨日までは、ブルーライトが疲れを引き起こす原因は可視光の中でも波長が短く、人体に有害な紫外線に近いから、というのが定説だったらしいです。

ブルーライトを削減する眼鏡で大儲けした JINS記事で「あぶない!」って説明があったんだけど、今日は「網膜に障害を生じることはないレベルであり、いたずらにブルーライトを恐れる必要はない」という結果を引用しています。(野外活動と近視の関連性についての論文「The Role of Time Exposed to Outdoor Light for Myopia Prevalence and Progression」)

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ちなみにページ削除+検証結果が途中で削除されています

論文中では、近視になるのと野外活動の時間の増加で、近視の発症率等の低下と関連性を示すデータが増えていて、屋外での時間を増やすことで近視進行を遅らせる示唆まで書かれています。(JINS どうして)

どうしてブルーライトカット非推奨になったか

「屋外セーフはわかったけど、ブルーライトはカットしてても別にいいじゃないか」に、なぜならなかった(受容したほうがよい)のか。

これは、「睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌調整である神経節細胞がブルーライトを受容することで行なわれていることが発見された」ことが、「心身の発育に好影響を与えるもの」にも繋がっているのかなぁ、と個人的に思いました。(住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響 P92)

意見書の中で一番の問題提起になるブルーライト被爆よりもブルーライトカットが有害の可能性を示唆する参考文献である Northern CA Retina Vitreous Assoc の Rahul Khurana, MD さんの記事「Are Blue Light-Blocking Glasses Worth It?」では、「アカデミーではコンピューター用の特別なアイウェアを推奨していません」とありました。

There is no scientific evidence that the light coming from computer screens is damaging to the eyes. Because of this, the Academy does not recommend any special eye wear for computer use.

コンピューターを長時間利用していると目が疲れるのは、まばたきの回数が減ることが原因で眼精疲労になるとしていて、こまめに画面から離れましょうと。(また、ブルーライトカット眼鏡は眼精疲労の症状を改善しない結果が示唆されている)で、コンピューターの光が原因で目の病気になるという証明結果はありませんとなっています。一方で、ブルーライトが体内のサーカディアンリズム(自然な目覚めと睡眠のサイクル)に影響を与えるという証拠はいくつかあるので、睡眠の妨げになる睡眠2~3時間前は、画面を使わないことが一番で、バイスの「ダーク/ナイト」モードの利用も効果的としています。なので、やっぱりサーカディアンリズムがポイントになるみたいですね。

眼精疲労を和らげるためには

  • コンピューターの画面から25インチ(63.5 cm)離れて座る。(腕の長さくらい)
    • 画面をすこし下に向けてみる
  • 目が乾いていると思ったら、目薬を点眼する
  • 部屋の照明を調節する
    • スクリーンのコントラストを上げる
    • マットスクリーンフィルターを利用する
  • コンタクトレンズを使用しているときは、眼鏡をかけて目を休ませる

参考文献の「Are Blue Light-Blocking Glasses Worth It?」より

個人的なまとめ

ブルーライトカットは万能な正解ではないとわかった。しかし、すべての場合において、否定されたわけじゃないことがわかった。

ブルーライトカット眼鏡を常時かけるのは極端な対策で、サーカディアンリズムに悪影響を及ぼす恐れがあることがわかった。

一方で、ブルーライトは眼表皮に対する光毒性があることも認められているらしい。ブルーライトによって、高齢者、コンタクトレンズをつけている人、寝不足、栄養不足等のコンディションが良好でないときは、急性または慢性眼表皮異常のリスクがある。

また、夜間のブルーライトには覚醒作用がある。ブルーライトを遮光することで眠気が優位に増加した結果がある。屋内照明は、ブルーライト対策をとることで、特に夜間の健康被害を回避できる。

なので、ブルーライトカットが有効なことも(まだ)ありそう……というか、窓、カーテン、遮光、照明を正しい時間にあわせることで、体内時計を調節することが望ましい。色彩を勉強して(興味をもてて)よかった。

あと、日本眼科医会は、参考になる PDF をこまめにアップロードしてるみたいです。「デジタル機器により生じる視機能の弊害」、「ドライアイへの対応と治療」も参考になる内容でした。RSSTwitter に対応さえしていれば……。

参考

三体

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